【POD】四国八十八箇所「歩き遍路」入門ーー癒しの道を巡るために知っておきたいマナーから実際のルートまで

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商品情報

著者名 亀山 忠夫
出版社名 22世紀アート
ISBNコード 9784867263228
発売日/出版年度 2021年06月25日頃

商品説明

お遍路さんは、なぜ1300km以上も歩く過酷な修行に身を置くのか?



四国八十八カ所の霊場を巡るマナーから実際のルートまで





「四国八十八カ所巡り」「お遍路さん」という言葉は、一度は耳にしたことがあるだろう。しかし、そのマナーやルートについては、「よくわからない」という人が多いのではないだろうか?

本書は、「これからお遍路さんに挑戦しよう」と考えている人に向けた入門書だ。





お遍路は、自分を見直すための修行



「お遍路」とは、四国八十八カ所の霊場をたどる巡礼のことで、お遍路をする人のことを「お遍路さん」と呼ぶ。おのおの願いを持って臨んでおり、40日以上をかけて1300kmを超える距離を歩く。

 歩き遍路の参加者数は年間6000人以上、なかには何度も挑戦する人がいる。どうして過酷な修行に、多くの人が身を置いているのだろうか? 著者は「自分を見つめ直し、心の安らぎを得るためだ」という。

 地元の人には、お遍路さんを支援する習わしがある。これを「お接待」といい、自分に代わってその功徳を得ようとすることではじまった。具体的には、食べ物や飲み物の提供から、道路の整備や草刈りまで、さまざまな支援がある。お遍路さんは、このお接待に心を打たれ、癒やされているのだ。



 本書にあるエピソードをひとつ紹介する。

“海部駅前の国道で学校の先生と小学校1年生ぐらいの子供達が道端に机と椅子を並べてお接待をしていました。そのうち二人が「僕たちが作りました。どうぞ食べて下さい」と走って来て、おむすびとチョコレートを手渡してくれました。有難うと涙言で言うと、先生に「涙が出るって!」と言って走って帰って行きました。(P20)”



妻の余命宣告からお遍路へ



 著者がお遍路を歩くようになったのは、妻が余命宣告を受けたことにはじまる。「残り数カ月の命」と宣告され、祈るような気持ちでお遍路に出かけた。その後、妻は1年10カ月もの間、生きることができたという。

 自身が歩く前に初心者向けのガイドを探したが、お寺の説明や紀行文のようなものばかりで、期待している内容のものが見つからなかった。そこで、実際に何度か歩いて、初心者に役立つ情報をまとめたのが『四国八十八箇所「歩き遍路」入門』だ。本書には、遍路の起こり、手順と作法、計画のポイントのほか、体験談を交えた実際のルートなどが記されており、これからお遍路に挑戦する人の一助になる。



人とのつながりを見つめ直す機会に



 新型コロナウイルス感染症の拡大により、私たちの働き方は様変わりした。リモートワークが当たり前になり、直接人と顔を合わせて話すことが少なくなった。感染症法上の格付けが5類に引き下げられ、以前の働き方に戻す企業もあるようだが、この流れは止まらないだろう。

 一方で厚生労働省の調査によると、躁うつ病などの気分障害の患者数は71.1万人(2002年)から127.6万人(2017年)と、15年間で約1.8倍に増加している。その原因となっているストレスの多くは、人間関係にある。人は「つながり」を求める生き物で、誰かと一緒にいることで「楽しい」「うれしい」「安らぐ」といった幸福を感じるもの。

 逆に、孤独や孤立した状態は「さみしい」「満たされない」「楽しくない」という感情を生む。また、家族、友人、同僚との関係がうまくいかないという場合も大きなストレスになる。

 著者は、お遍路に何度も出かける理由を「現地の人々からいただく癒やし」という。お接待をはじめ、宿や道中で出会う人々とのふれあいにより、心が満たされていく。厳しい修行のなかで、人の優しさにふれ、人との関係を見つめ直す。

お遍路さんとは、心の平穏を取り戻す旅なのかもしれない。



文・コクブサトシ



【著者略歴】

亀山忠夫(かめやま・ただお)

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