全体論と一元論

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商品情報

著者名 川瀬 和也
出版社名 晃洋書房
ISBNコード 9784771034914
発売日/出版年度 2021年03月31日頃

商品説明

なぜ、いまヘーゲル哲学なのか
認識論と存在論はどのように関係するのか、哲学と科学はどのように関わるべきか、心と身体はどのように関わるのか……。これらの現代哲学の諸問題についてヘーゲル哲学は解決の糸口を与えてくれるかもしれない。
第1章 なぜいまヘーゲル論理学なのか
 1 「体系の哲学者」ヘーゲル
 2 ヘーゲルをどう読むか
 3 現代英語圏のヘーゲル研究
 4 現代哲学の諸問題とヘーゲル
 5 『大論理学』「概念論」の位置と意義
 6 本書の構成

〔第1部 ラディカルな全体論〕

第2章 ヘーゲル・ルネサンス
 1 ポスト・カント的解釈とは何か
 2 ヘーゲルの観念論と超越論的統覚
3 ヘーゲルの観念論とカントの「形式的直観」
 4 カント哲学の深化発展としてのヘーゲル哲学
 5 修正版形而上学的解釈
 6 解釈論争の枠組みを見直す
 7 解釈の戦略

第3章 概念の全体論
 1 所与説と概念の主観性
 2 「思考された対象」と概念の客観性
 3 概念の全体論的構造と「本質的なあり方」
 4 経験からの制約の保証
 5 全体論とカント的カテゴリー
 6 「ヘーゲル対カント」再考

第4章 認識論と存在論の弁証法
 1 「絶対的理念」をめぐる論争
 2 絶対的理念と弁証法
 3 論理的なものの役割
 4 ヘーゲル哲学体系の三つのモデル
 5 認識論と形而上学の相補性

〔第2部 経験に開かれた体系〕

第5章 判断とその根拠
 1 「判断」章の全体像
 2 判断と存在論へのコミットメント
 3 現存在の判断と反省の判断の意義
 4 必然性の判断と「類」
 5 価値判断としての概念の判断
 6 「判断」章の全体像再考
 7 経験科学と判断

第6章 推論と経験科学
 1 『大論理学』と経験
 2 経験論のアンビバレンス
 3 「追考」と経験科学
 4 現代形而上学と自然科学
 5 反省の推論の主観性
 6 必然性の推論と経験
 7 科学理論の体系性
 8 「推論」章の意義

第7章 現象と法則
 1 法則Aの欠陥と法則Bの要件
 2 両極性の法則
 3 法則とその「崩壊」
 4 「証明」と法則の体系
 5 論理学と経験的理論
 6 ヘーゲルの科学論

〔第3部 生命の一元論〕

第8章 行為論としての目的論
 1 目的論の推論と主観・客観の統一
 2 「暴力」と目的論
 3 「理性の狡智」と目的論
 4 「理性の狡智」概念の発展史
 5 暴力と理性の狡智

第9章 外的合目的性と二元論批判
 1 「目的論」章後半部の労働論的解釈
 2 労働論的解釈の問題点
 3 二元論批判としての目的論
 4 目的論と心的因果

第10章 論理的理念としての生命
 1 「生命」章解釈の難しさ
 2 一元論としての心身関係論
 3 目的論と有機体
 4 生命過程と二元論の克服
 5 発生・繁殖・死
 6 ヘーゲル的一元論の限界
 7 主観と客観の統一

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