解離性障害

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商品情報

著者名 岡野憲一郎
出版社名 岩崎学術出版社
ISBNコード 9784753307067
発売日/出版年度 2007年08月

商品説明

●解離という複雑多岐な現象を、バランス良く考察する。著者による理論の紹介は臨床的事実への関心をかき立て、事実の呈示は理論的興味を刺激する。著者の視点が確固としており、全体として一つのストーリーのように読める。理論書としても、臨床の手引きとしても、また資料としても優れた一冊である。

●目次
序文/はじめに
イントロダクション1──解離とは何か?
解離や多重人格──こんなに不思議で興味深い現象があるだろうか?/哲学者も解離現象について考えることはほとんどなかった解離の不思議さはつまり「催眠現象」の不思議さでもある/解離を理解する人びとは徐々に増えているが、しかし……/精神科医も誤診の一端を握っている/他

イントロダクション2──解離のための心のモデル
別人格とは、いわば夢の中の自分のようなものである/解離は生活の隅々にまで及んでいる可能性がある/解離はとっさの事態への「固まり反応」としても理解できる/これまでの心のモデルでは解離は十分に説明できない/人間の脳が「モジュール的」であるということ/他

第1章 解離の概念が広まることで何が変わったのか?
解離の概念は臨床場面をどのように変えたか?/今後の研究のゆくえ──神経ネットワークモデル/他

第2章 DID(解離性同一性障害)とは何か?
DIDをめぐるアメリカの状況/わが国における状況/DIDの持つ現代的な問題点──schizophreniaとの鑑別をいかに行うか?/他

第3章 DIDとBPD(境界パーソナリティ障害)──スプリッティングの概念を中心に
はじめに/精神病症状から解離へ/精神病から解離への読み替えが意味したこと/解離におけるスプリッティング/スプリッティングは、BPDの理解のためのキーワードである/スプリッティングの本来の意味/スプリッティングと比較した解離の特徴/他

第4章 解離における自傷行為
従来のとらえ方──行動化としてのリストカット/外傷と解離の文脈での自傷行為/リストカット──最近の知見/他

第5章 DIDとschizophrenia(統合失調症)との関係──解離における創造性の見地から
解離性障害とschizophreniaは最初から混同されていた?/「解離性の妄想」と「真性」の妄想との違い/「解離性の妄想」の創造性と恣意性/他

第6章 どのような外傷やストレスが病的な解離を生むのか?──「解離を生むようなストレス」という概念について
そもそも解離を生むような外傷やストレスは「特殊」なのか?/「日本型」の解離性障害はあるのか?/他

第7章 日本におけるDIDの病理(1)
帰国後最初の5症例との体験/日本の父親は虐待に加担していないのか?/「解離を生むようなストレス」としての「日本的な母子関係」?/「関係性のストレス」と母親の過干渉/「母親の過干渉」vs.「子どもの側の幻想」

第8章 日本におけるDIDの病理(2)
解離性障害の成因として指摘されてきた幼児期の虐待/日本での臨床を通じての経験/わが国における幼児期の虐待の特徴/他

第9章 DIDの治療
治療にあたっての基本的な考え方──何を「治療」するのか?/治療の中身としての地道な「つなげる作業」/薬物療法/入院治療/パートナーや配偶者の治療者としての役割/他

第10章 私のDIDの「治療歴」を振り返る
先立つ日本での体験/DIDの患者との出会い/そして10年後/DIDを何にたとえるか?/他

付章 鼎談「日本での解離の臨床について語り合う」

参考文献/あとがき/索引

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