つらいと言えない人がマインドフルネスとスキーマ療法をやってみた。
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著者名 | 伊藤 絵美 |
出版社名 | 医学書院 |
ISBNコード | 9784260034593 |
発売日/出版年度 | 2017年10月23日頃 |
商品説明
人とを助けるひとは、なぜ自分を助けられないのか。
自分の感情をないものとし、感情を出す人を「レベルが低い」と見下す“オレ様”開業医のヨウスケさん。
自分の感情より相手の感情を優先して、他人の世話ばかりしてしまう“いい人”心理士のワカバさん。
一見対照的なふたりですが、意外なところが似ています。それはどちらも「つらいと言えない」人たちだということ。
いえ、これはもしかして、医療や福祉に携わる専門職や、ボランティア活動に勤しむ人たちに共通した特徴なのかもしれません。日々他人のために活動し、自らの感情に目を向けない。そして、そんな自分は強くなくてはならない。
とても重要なことですが、ときどき息苦しくなりませんか?
というわけで、そんな人たちがマインドフルネスとスキーマ療法をやってみたら……世界が違って見えてきました!
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(「私はなぜこの本を書いたのか」より抜粋)
BPD【境界性パーソナリティ障害】を抱える人以上に、はるかにそれができない人たちがいます。すなわち感情を感じられない、特に「つらい」「傷ついた」「怖い」「寂しい」「腹が立つ」といった、いわゆるネガティブな感情を感じたり、表現したりすることが本当に難しい人たち。
BPDの人たちはつらい感情を抱えていることを自ら知っているがゆえにそれを出すことを恐れるのですが、これらの人たちは、むしろ自分にそのような感情があること自体を知らない。
というか無意識レベルで「知らんぷり」しています。あるいは「感情なんか馬鹿馬鹿しい」「感情なんか必要ない」「感情なんかくだらない」「感情より理性が重要」というように、感情を見下し、感情なんかあたかも「ない」かのように信じて、生きてきた人。そういう人は自分の感情だけでなく、他人の感情も見下します。感情を出す人を「レベルの低い人」として見下すのです。
一方で、感情があることは知ってはいるのですが、あるいは感情を感じられないこともないのですが、自分の感情より他人の感情を優先する癖がついてしまっている人も、自らのネガティブな感情を認め、誰かに「つらいから助けて」と言うことができません。
こういう人は他人のつらい感情には敏感で、「助けてあげたい」と思うのですが、他人の感情を優先してしまっているがゆえに、自分のつらい感情をつかまえることが非常に苦手なのです。非常に自己犠牲的です。
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