孝経 儒教の歴史二千年の旅

孝経 儒教の歴史二千年の旅

送料無料(コンビニ送料含む)

0.0 (0件)

在庫あり

1,056円 (税込み)

(2025/02/03 01:09:35時点の在庫、価格情報です。詳しくは販売ページにてご確認下さい。)

販売ページ

商品情報

著者名 橋本 秀美
出版社名 岩波書店
ISBNコード 9784004320500
発売日/出版年度 2025年01月20日頃

商品説明

東アジアで『論語』とならび親しまれてきた『孝経』は、儒教の長い歩みを映し出す鏡のような存在だ。古代における経典の誕生と体系化、解釈学の興亡と皇帝によるテキスト編纂、失われた書物をめぐる日中の学問交流、そして「孝」の教えをめぐるせめぎ合いーー小さな古典から、儒教の大いなる流れをスリリングに案内する。
序 章 『孝経』が映しだす儒教の歴史
 前近代東アジア共通の「教科書」
 日本における受容は奈良時代にさかのぼる
 儒教の歴史を映しだす「鏡」
 『孝経』は親孝行を説く経典?--なぜ読まれつづけたのか
 書物の交流史として
 「忠孝」の理想とそのジレンマ

第一章 書物の誕生と鄭玄による体系化ーー漢代まで
 儒教経典はどうかたちづくられたかーー孔子とその弟子、曾子との問答
 「仁」と「順」と「孝」
 四書五経と『孝経』
 漢代の学術と儒学
 皇帝の学び・官吏の学び
 『漢書』「藝文志」から分かること
 孔子の旧宅から見つかった『古文孝経』
 「古文vs今文」--儒学史の幻想
 『今文孝経』と『古文孝経』は章構成が異なる
 鄭玄による儒学の体系化、テキストと注の一体化
 鄭玄の『孝経』注釈が成し遂げたこと
 鄭注の普及
 テキストは変化する
 日本で再発見された鄭注ーー『群書治要』という書物

第二章 『古文孝経』と孔安国伝の謎ーー魏晋南北朝時代
 反「鄭学」の台頭ーー漢代以後の儒学史の流れ
 「経学」と「実学」の並立体制
 孔安国による『古文尚書』『古文孝経』注釈ーー孔伝
 魏晋南北朝期の朝廷と『孝経』
 貴族たちの祈り
 孔伝の再出現
 隋の文帝と蘇威
 絶好の資料ーー劉ゲン『孝経述議』
 日本で流行する孔伝
 太宰春台の校定本が中国に逆輸入される
 孔伝と『管子』
 相互性の重視と人間の自然的感情
 孔伝と『孝経述議』は何をもたらしたか

第三章 テキストが確定されるーー唐、玄宗御注の成立
 石台孝経と開成石経
 今日まで伝わるテキストの確立
 唐代の儒・仏・道三教並存体制ーー『孝経』『金剛般若経』『老子』
 『五経正義』--標準テキスト編纂の意味
 「革新」と「伝統」のせめぎあい
 劉知幾vs司馬貞
 玄宗皇帝自身による注釈
 開元と天宝、二度のプロジェクトーー激動の玄宗朝
 『孝経注疏』--玄宗御注と元行沖疏
 経典と『経典釈文』の印刷ーー北宋の整理(一)
 邢昺疏ーー北宋の整理(二)
 開元本は日本にのみ遺るーー文献伝承における「累積」と「上書き」
 鄭注・孔伝から御注へ

第四章 使われる経典にーー宋から明清へ
 古文の復活
 古文の分章・章順序
 注から評へ
 鄭注と孔伝の散逸
 朱子の『孝経刊誤』
 『孝経刊誤』の余波
 董鼎・呉澄
 民間への応用
 明清皇帝の聖諭
 明末の『孝経』復興運動
 黄道周
 清代の議論と研究
 江戸時代の『孝経』研究
 鍬形恵斎と葛飾北斎
 鈴木順亭と林秀一

第五章 『孝経』を読んでみよう

 主要参考文献
 図版出典一覧
 あとがき

販売ページ