昭和問答
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著者名 | 田中 優子/松岡 正剛 |
出版社名 | 岩波書店 |
ISBNコード | 9784004320395 |
発売日/出版年度 | 2024年10月21日頃 |
商品説明
昭和は、今この瞬間の私たちの立っている時空につながる。なぜ競争から降りられないのか、国にとっての独立・自立とは何か、人間にとっての自立とは何か。これらの難問に答えるべく、明治・大正から平成までを縦横に語りつつ、各々が昭和を知るための本も紹介する。好評『日本問答』『江戸問答』に続く第三弾。
1 戦争が準備されていた
昭和を問答するための問題提起
戦争のための大義──一国の独立
「日鮮同祖論」の問題
近世日本人の地政学的センス
国のかたちと、国家のあり方
民権運動と国民が戦争を煽った
満鉄経営と日韓併合
第一次世界大戦で得たもの
間接統治にこだわるわけ
日本の権力システムの不思議
2 二つの戦争
日中戦争への道程
黄禍論が吹き荒れた
戦争の動機をつくるための戦闘
抬頭する共産主義
迷走する日本と毛沢東の戦術
日本軍に欠けていたもの
フィードバックなき戦争
3 占領日本が失ったもの
GHQ占領と一億総懺悔
東京裁判をどうみるか
原爆の資料館に足りないもの
占領政策の転換と反共の砦
憲法制定力と政治思想
三島由紀夫が抱えそこねた昭和
4 生い立ちのなかの昭和
敗戦後の東京・京都の風景
日本の選択への違和感
テレビも給食もアメリカさん
戦争体験から受け取るもの
安保闘争とのかかわり
七〇年安保の行方と万博
「あいだ」を編集するための「遊」
不確定性の科学に学ぶ
昭和が終わってしまう前に
土俗日本とポップ日本
フランス文学から江戸文学へ
日本文化は閃光の
5 本を通して昭和を読む
昭和を知るための本
雑誌も本も読んでいた
別世界としての小説
同時代の体験を読む
日本のナショナリティを読むための本
日本の科学者たちの思索と情緒
言葉の場所としての共同体
石牟礼道子の言葉
昭和は「祈り」と「憧れ」を失った
梁石日が描いたもの
6 昭和に欠かせない見解
昭和の闇を読み解く
日本の古層を再生した折口
コミューンをめざしたウーマンリブ
ハードボイルドとニヒルの系譜
日本のニヒルと時代小説
石川淳と中村真一郎の読み方
島田雅彦の自由について
全知全能の神と天皇
関係性のなかでの「自立」
「虚に居て実をおこなふべし」
関係のなかでしか生きられない
名づけようのない色
「いないいない・ばあ」でいく
「世界たち」のために対話をする
あとがき1 ともにとびらをあけてきた(田中優子)
あとがき2 ゴジラが上陸するまで(松岡正剛)