WIRED (ワイアード) Vol.46 2022年 10月号 [雑誌]

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商品情報

出版社名 プレジデント社
JANコード 4910045921023
発売日/出版年度 2022年09月14日

商品説明

GAMING THE MULTIVERSE
拡張するゲームと世界

『WIRED』日本版、10年ぶりのゲーム特集──。この世界では今日も30億人のプレイヤーたちがゲームパッドやVRコントローラーを夢中で握りしめている。AIという“知性”を獲得したゲーム内世界は「リアルとは何か」の再考を迫り、XRが3次元の制約を超えた没入体験を実現し、オープンワールドを埋め尽くす無限のストーリーがわたしたちの人生を紡いでいるのだ。いまやゲームエンジンによって物理社会をもその領域に取り込み、マルチバース(多次元世界)へと拡張していくゲームのすべてを総力特集!

水口哲也、中村育美、三宅俊輔、生高橋、溝部拓郎、外山圭一郎、npckc、Daigo、アン・フェレロ、但木一真、田中“hally”治久、戸田誠司、中村弘二、Jini、中川大地、山内万丈、玉樹真一郎、樹ひかり、伊藤明日香、クリス・コーラー、三宅陽一郎、八島游舷、水野祐、豊田啓介、倉田哲郎、川田十夢ほかが登場。


EDITOR’S LETTER
ゲームが世界をのみ込む

WELCOME TO THE WORLD WITHOUT SCREENS
ゲームは四角いスクリーンを飛び出し
いよいよ空間に溶けていく
水口哲也に再び訊く、次の10年に起こること

『WIRED』日本版が前回ゲーム特集を行なったのは2012年。そのなかで「今後10年のゲーム業界を読み解くキーワード」として、ゲームエンジン、インディーデべロッパー、デモクラタイゼーションといった今日につながる重要な視座を提示したのが、クリエイター/ゲームデザイナーの水口哲也だった。彼はいま、何を見据えるのか。10年の時を経て、再び「次の10年の展望」を訊く。


WHY STAY INDEPENDENT?
わたしたちがゲームをつくる理由

いわゆる“大手”と呼ばれるゲーム会社から独立した立場をとり、自らが理想とするゲームづくりを追い続けるスタジオや開発者たち。ゲームの多様性の源ともいえるその創作のモチベーションやインスピレーションはどこにあるのか? 世代もキャリアも立場もさまざまな東京の独立系開発者たちの横顔を追うフォトストーリー。

中村育美/三宅俊輔/生高橋/溝部拓郎/外山圭一郎/npckc/Daigo/アン・フェレロ


THE PLAYER-DRIVEN ECONOMY
「プレイして稼ぐ」の経済圏
但木一真

ブロックチェーンゲームの文脈で注目されている「Play to Earn(P2E)」。しかし、ゲームを中心に生まれる経済活動は、NFTを利用したゲームが生まれるずっと前から存在していた。興行や動画コンテンツ、議論の的となることも多い二次創作まで、「プレイして稼ぐ」の経済圏の過去と現在、そして未来を見つめる。


FROM CHIP TO POP
かくしてゲーム音楽はポピュラーミュージックになった

1980年代、チープな電子音が街を満たし始めた。街角のゲーセン、またはファミコンが接続されたお茶の間のテレビから、それは響いた。これぞ偉大なミニマルサウンド。なんて議論は当時は(ほぼ)なかったが創造性という点でいうならポップスもゲーム音楽も同じなのだといまでは断言できる。ゲーム音楽史の第一人者田中“hally”治久がひもとくゲーム、あるいは音楽の拡張の歴史。

田中“hally”治久/戸田誠司/中村弘二


SIMULATING THE REAL WORLD
ゲームをつくらないゲームエンジン

ゲーム開発に不可欠なゲームエンジン。デザイン、アセット、音楽、さらには人工知能まで、ビデオゲームの開発を効率化したミドルウェアはいまやゲーム業界を飛び出し「社会のミドルウェア」になろうとしている。


VIDEO GAMES AND STORYTELLING
ヴィデオゲームの物語論
Jini

他メディアにはないインタラクティブなシステムやデザインをもつゲーム。没入感を生かしたメディアは、これまで物語をどう語ってきたのか? そして、インタラクティブなメディアであるが故のゲームの責任とは?


EXPANDING CHRONOLOGY
「一緒に遊ぶ」の現代史
中川大地

20世紀から21世紀にかけての社会や情報技術の変遷において、ゲームはどんな役割を果たしてきたのか。世界大戦後の「現実」に拮抗する〈理想〉〈夢〉〈虚構〉、そしてポスト冷戦期の「現実」を塗り替える〈仮想〉〈拡張〉〈複合〉という時代性の読み解きから、人々が「一緒に遊ぶ」テクノロジーの系譜を振り返る。


NINTENDO
THE MAKER OF NEW RECREATION
娯楽の進化とゲームの深化
任天堂と5つの視点

日本を代表するゲーム企業のひとつ、任天堂。花札やトランプからゲームへとその舞台を拡張した同社のDNAはどこにあるのか。エリア開発やスタートアップ投資を手がける創業家ファンドや起業家、ゲームクリエイター、元任天堂の作曲家やジャーナリストなど、5人がもつ外部の視点から同社の独自性を追った。

山内万丈/玉樹真一郎/樹ひかり/伊藤明日香/クリス・コーラー


INVISIBLE/SEAMLESS
ゲームAIが都市(≒環境)に溶け出すとき

ゲームは本来エンターテインメント。しかしこの領域で培われた人工知能(AI)の生態系が、これからの生活に少なからずかかわってくることは間違いなさそうだ。ゲームから発達したAIは、わたしたちの未来に何をもたらすのか。ゲームAI研究の泰斗・三宅陽一郎と、スマートシティの真なる実装を目指す建築家/研究者の豊田啓介にその可能性を訊いた。

三宅陽一郎/豊田啓介


AS A TOOL
GAMING STUFF

ゲームのテクノロジーと思考は、ますます社会へ拡張されていく。当然ライフスタイルだって無縁ではいられない。ヘビーゲーマーであろうがなかろうが、仮想ではなくフィジカルな生活をアップデートするべきで、そのためのツールはいろいろある。


天駆せよ法勝寺 for PrayStation VR3、
ただしメタバース死にゲー
八島游舷

作家・八島游舷のもとに、台湾のゲーム会社から『天駆せよ法勝寺 for PrayStation VR3』のβ版が送られてきた。「天駆せよ法勝寺」とは、宇宙僧が星寺に搭乗して遥か彼方の星を訪れる冒険を描いた游舷のSF小説である。訝しく思いながらも、「原作者は果たして最強になれるのか」を確かめるべく、游舷はヘッドセットとグローブ型VRコントローラーを装着する……。『WIRED』初登場となる偉才・八島游舷による、自身の作品世界を下敷きにした「死にゲー」と転生を巡るメタストーリー。


GET IN THE GAME
eスポーツコーチの孤独と挑戦
辺境の地の「若者たち」と「社会」の接点としてのゲーム

愛する妻を亡くした失意のなか、自分自身をも見失いかけた男が、再び生きる気力を取り戻そうと掲げた使命──それは、米国ワイオミング州シャイアンの若者たちに、eスポーツを通して希望を与えること。学費の問題や学業との両立など、血と汗がにじむような努力を重ねた新生eスポーツチームと、その集団を率いたコーチの奮闘の記録。


NEW TRUST, NEW SOCIAL CONTRACT
水野祐が考える新しい社会契約
〔あるいはそれに代わる何か〕
第11回 アヴァターと相互運用性

法律や契約とは一見、何の関係もないように思える個別の事象から「社会契約」あるいはそのオルタナティブを思索する、法律家・水野祐による連載。ゲームの先に見えているメタバースにおいて課題となる「相互運用性」について、アバターの標準化ファイルフォーマットの視点からひも解く。


すすめ!! VIRTUAL CITIES Inc.(仮)
豊田啓介 × 倉田哲郎
第9回 ルールを制定するのは誰?

モノと情報が重なる“共有基盤=コモングラウンド”の可能性を追求する建築家・豊田啓介と、大阪府箕面市の市長を3期にわたり務めた倉田哲郎。この両名が、日本のスマートシティ戦略にもの申すべく張った「共同戦線」に密着する集中連載の第9弾!


Way Passed Future
川田十夢の「とっくの未来」
第23回 プロンプトエンジニアリングと『智恵子抄』

文学が記述した「ジャンル分けされる前の未来」の痕跡を見いだし「いま」と接続することで、文学とテクノロジーを新たなパースペクティブで捉える本連載。今回のテーマはプロンプトエンジニアリング、いわゆる「お絵描きAI」だ。同技術を駆使するために必要な能力を、高村光太郎を引きながら探る。

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