口述筆記する文学 書くことの代行とジェンダー [ 田村 美由紀 ]

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書くことの代行とジェンダー 田村 美由紀 名古屋大学出版会コウジュツヒッキスルブンガク タムラ ミユキ 発行年月:2023年08月08日 ページ数:318p サイズ:単行本 ISBN:9784815811297 田村美由紀(タムラミユキ) 1990年奈良県に生まれる。現在、国際日本文化研究センター機関研究員、博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 序章 口述筆記する文学/第1部 ディスアビリティをめぐる交渉ー口述筆記創作の現場から(1)(ペンを持てない男性作家ー谷崎潤一郎の場合/「書く機械」になることー伊吹和子『われよりほかに』)/第2部 書くことの協働性とケアー口述筆記創作の現場から(2)(ケアとしての口述筆記ー筆記者たちの経験から考える/“書かせる”でもなく、“書かされる”でもなくー武田泰淳『目まいのする散歩』)/第3部 言葉を媒介することとジェンダーーテクストのなかの口述筆記(“媒体”となる身体ー円地文子「二世の縁 拾遺」/再演される言葉ー大江健三郎『みずから我が涙をぬぐいたまう日』『水死』)/第4部 代行のポリティクスー口述筆記の向こうへ(創造性から逃れるー多和田葉子「無精卵」/書きかえられる物語ー二つの「残虐記」をめぐって)/終章 ペンを持たない時代の口述筆記 代わりに書くのは何者か。谷崎潤一郎をはじめ、口述筆記を行った作家は実は多い。だが、ディスアビリティやケアが絡み合う空間で、筆記者、特に女性の役割は不可視化されてきた。大江健三郎、多和田葉子、桐野夏生らの作品をも取り上げ、書くことの代行に伴う葛藤とジェンダー・ポリティクスを鋭く分析した力作。 本 人文・思想・社会 文学 文学史(日本)

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